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2015.6.1

平成26年度 老人保健健康増進等事業国庫補助事業「介護保険制度における住宅改修研修のあり方に関する調査研究事業 調査・研修結果報告書」に関するご報告

この度当NPO法人は、厚生労働省より委託を受け、平成26年度 老人保健健康増進等事業国庫補助事業「介護保険制度における住宅改修研修のあり方に関する調査研究事業 調査・研修結果報告書」が完了したことをご報告いたします。

介護保険制度が施行され、住宅改修が介護の分野に制度的に位置づけられてから15年が経過しようとしています。今後、ますます福祉サービスとともに高齢者の生活基盤としての住宅・住環境の役割が大きく意識されるようになっています。高齢になっても地域や自宅に住み続けることができるようにするため、住宅・住環境を生活に適合させていくことが求められています。

このように、介護保険制度における住宅改修に対する社会ニーズの高まりの中で、実態としてはいくつか課題が残されています。その質の保証をするため、住宅改修実施にあたり公的機関における適切な把握・登録、その資質と技術の向上および研修・教育のシステム、改修事例の適切な評価と効果測定について指導・教育などが求められているのが実情であります。

本調査研究においては、まず、個別の事例を通じて住宅改修の実態を把握し多面的に評価することで現状における課題を捉え、高齢者本人の生活の実態に即した住宅改修が必ずしもなされていない実情を明らかにしました。その根本に多職種の専門職の協力の必要性があることから、他職種への理解と協調を主眼とした研修カリキュラムおよび研修テキストが必要になります。


・現在の住宅改修の課題と解決方法

本調査研究では、関東・関西・中部の3地域から介護保険制度を利用した住宅改修に必要な理由書、図面、写真、見積書を提供していただき詳細な実態調査を実施しました。さらにその中から59件の改修事例を選択し、介護支援専門員、理学療法士、作業療法士、一級建築士がそれぞれ評価を行いました。その結果、高齢者の生活支援に繋がる改修事例は、数件にとどまりました。その内容詳細については、報告書に掲載されていますのでご確認ください。

事例の評価からは、住宅改修で最も多い手すりの設置、身体状況にあわせた改修に最も多くの問題、疑問があげられました。併せて改修の際に最も重要とされる理由書や添付図面の記入が不十分なため専門職として正確な判断が出来ない事例が多数あったという調査結果となりました。住宅改修に関わる事業者の質の向上が急務であることが分かります。


・研修テキストについて

研修テキストは、図面、イラスト、写真などを数多く入れた分かりやすい実践研修に使える内容となっています。介護・看護・医療職、建築技述者、福祉用具関係者など住宅改修の現場に関わる人々が、お互いの意見を交えながら、対象者である高齢者の生活を理解しその向上を最大の目的とする住宅改修の実践へと進めていくことのできる「ひとづくり」に有効なものとしての研修テキストを作成することができました。

同事業に於ける各種資料に関しては、印刷物とPDF形式があります。
PDF形式は、以下からダウンロード可能(※)です。
研修テキスト サンプルPDFは、無料で閲覧することができます。

※研修テキストの閲覧には別途所定のパスワードが必要になります。
事務局メールアドレス宛にお問い合わせください。(お電話での受付はしておりません)

※印刷版 研修テキストに関しては事務局メールアドレス宛にお問い合わせください。(お電話での受付はしておりません)


・研修について

当NPO法人は、住宅改修、バリアフリー住宅建築に携わる人材の育成、福祉住環境コーディネーター合格者のスキルアップ研修などを通して専門職の養成には20年間評価をいただいております。
実務に役立つ知識や技術を身につけるには、受講生の技術・知識レベルにあったカリキュラムの作成が不可欠です。当NPO法人は数々の実務者研修のノウハウを活かした研修カリキュラム(個別対応)を提供しています。 研修企画、講師のコーディネート、教材作成、運営もお引き受けします。

研修事業の詳細ついては【研修情報】をご覧いただくか、お気軽に下記事務局までお問い合わせください。


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